AI

Windowsに特化したChatGPT?Windows Copilotを触ってみた!

はじめに

こんにちは、Identity チームのすかんくです。
Windows 11 Insider Preview(dev)Build 23493 にて、Windows Copilotのプレビューがリリースされましたね!
そこで今回は Windows Copilot を体験してみた感想をダイジェストと共にお送りしつつ、今後の展望についてまとめてみたいと思います!

前提条件

  • Windows 11 Insider Preview(dev)Build 23493 以降
    • Windows Insider Program の登録はこちらから
  • Microsoft Edge ver 115.0.1901.150 以降
    • [Edge] > [設定] > [Microsoft Edge について] でバージョンを確認できます
  • Azure AD および Microsfot アカウントの準備
    • リクエスト制限解放のため、両アカウントの準備が望ましいです

TL;DR

  • 今回のプレビューは初期段階のリリースであり、エクスペリエンス面でのフィードバック収集が主目的です
  • Edge と組み合わせた検索アシスタント機能としては最高の体験が得られました
    • 一方で Windowsの設定・操作アシスタント機能としてはこれからの機能拡充に期待
  • 現時点では機能制限解放のため Azure AD と Microsoft アカウントの両方が必要
    • 組織で活用するためにはセキュリティ観点での利用ハードルが高そうなため、改善を希望

触ってみたダイジェスト

出来ること(やってみた)シリーズ

起動方法

[Windows キー + C] または [タスクバーのアイコン] をクリックで起動できます。
※[Windows キー + C] ショートカットは現在 Windows 11 で導入された「チャット機能」に紐づいていますが、この機能は Windows Insider Preview(dev)Build 23481 で個人用 Teams に置き換わり、廃止される予定です

または、Edge の Copilot アイコンからも起動が可能です。

検索アシスタント

Bing AI と同様、組み込みのモデル内で回答が困難な問い合わせの場合、ウェブ検索をしてくれます。

Edge 連携(※)

Edge の選択範囲を自動挿入したり、挿入したテキストをどのように処理するか提案してくれます。

Edge のアクティブなタブを参照して、リクエストに応じた回答を作成してくれます。

もしかして、NotionやOneDrive等のプライベートコンテンツも要約できるのでは?と試してみましたが、ページ構造の把握くらいなら対応できるものの、コンテンツ全体を要約したりといった用途には利用出来ませんでした(残念、、、プロンプトの工夫でどうにか出来ないか?と模索中)

(※)Edge 連携機能の有効化

利用には Edge 連携機能を有効化する必要があります。
Windows Copilot の設定画面から直接有効化するか、Edge から Windows Copilot を起動する際に有効化を求められます。

Windows 設定・操作アシスタント

一部の Windows 設定・操作をサポートしてくれます。
Windows 11 Insider Preview(dev)Build 23493 のリリースノートによれば、現在対応しているアクションは以下の通りです

ダーク・ライトモードへの変更
サイレントモードの有効化
スクリーンショットの取得(Snipping Tool 起動)
その他

画像を生成したりなど、Bing AI が出来ることはやってくれます。

今後に期待シリーズ

基本的にはどんどん機能拡充していって欲しいなと思いますが、今回触れてみて特にこの辺が対応してくれたらアツいなという候補をリストアップしてみました。(興味出て触る皆さんも是非フィードバックにご協力ください!)

  • インストール済みアプリの起動など、クライアントに対するアシスタント機能はどんどん拡充して欲しい
  • Edge 以外のアプリで選択したテキストも自動挿入して欲しい
    • Teams や Slack など、コミュニケーションツールから拾った情報を Windows Copilot に投げたいケースは多そう
    • サードパーティ製プラグインも含め、まだまだ機能拡充の予定があるようなので、期待して待ちたいと思います
  • Microsoft 365 Copilot と連携し、組織データを活用したい
    • Microsoft 365 Copilot 自体もまだリリースされていませんが、将来的には SharePoint や OneDrive for Business 等に格納されたコンテンツと連携し、組織データの活用にも積極的に対応することを期待します
  • 複数の処理をマクロ化したい
    • 定期的に生成 AI の助けが欲しいケースは多いと思うため、処理をブロックで呼び出せると嬉しいなと感じました

改善要望シリーズ

組織用アカウント(Azure AD アカウント)でログインしている場合、個人用アカウント(Microsoft アカウント)をリンクしなければ機能制限(リクエスト上限)に引っ掛かってしまいました。(1日当たり5回程度のリクエストで上限に達する)

組織(特にエンタープライズ)によっては、貸与 PC に対して個人用アカウント(Microsoft アカウント)のログインを制限(※)しているケースがあります。
管理者目線だと、セキュリティ面を考慮して組織が利用する端末にて個人アカウントを使わせたくないと思うのは普通かなと思うため、正式リリース時には機能制限が解放されるのか注視が必要そうです。

(※)Microsoft アカウント制限の実装例

Intune 構成プロファイルや、Azure AD クロステナントアクセスSWG, Proxy などを用いて、Microsoft アカウントのログインを制限している組織では、現行仕様のまま正式リリースされた際はリクエスト上限に引っ掛かり満足に活用が出来ない恐れがある。

Microsoft アカウントは Windows に組み込まれてる機能(メール、Edge プロファイル)で利用しやすいことから、情報の流出経路として誤操作や悪用による事故を引き起こしやすい側面があり、セキュリティの観点から利用を禁止することが多くあります。具体例として、Intune セキュリティベースラインや CIS benchmark においても推奨事項として扱われています。

おわりに

いかがだったでしょうか!全体的には「開発途上かな?」といった内容ではありましたが、Edge と組み合わせた検索アシスタント機能は体験として最高でしたし、一部Windowsの設定アシスタント機能もこれからの機能拡充によっては働き方に大きな影響を与えてくれそうな予感するため、個人的には非常にワクワクしています。

引き続き、Windows Copilot の動向を追って発信していきます!ではまた!!

参考情報

Windows Copilot関連

その他

すかんく

2022/1 入社、Identity チームのすかんくと申します。
ブログでは IdP 関連の機能紹介を中心に記載していこうと思います。
好きな漫画はアイシールド21・ハイキュー・ベイビーステップです。