更新版の記事はこちらです。
こんにちは。けーすけです。最近は三味線ばっか聴いてます。今回はmxHeroのコピーポリシー機能(Copy Policy)についての記事になります。検討のご参考にお使いください。
この記事で説明する範囲
- Copy Policy機能の基本設定について
- Copy Policy機能の基本的な動作について
注意点
- 2021年6月24日現在の情報に基づきます。
- この例ではストレージ側はbox service accountを設定しています。
- 必ず検証環境でテストしてください。
- Indivisualアカウントでのテストは避けてください。トークンの期限切れによるメールのループなどが発生します。
前提条件
- Fusion ルール・メールアーカイブが動作する状態の検証環境があること
- オンラインストレージ側の認証アカウントにindivisualアカウントが使われていないこと
参照したドキュメント
機能概要
機能を有効化することにより、Fusionルールまたは、アーカイブアドレス機能が実行された際に、条件にマッチするメールについて、指定のフォルダにコピーまたは移動することが可能です。
用途としては、契約書、〇〇契約などの特定の文言を検出して、通常のアーカイブ用フォルダとは別のフォルダにコピーされるように設定して、監査を効率化することなどが考えられます。
設定方法
以下の例では、box service accountが設定されているアーカイブルールに、テスト用コピーポリシーを適用する手順を記載しています。
コピーポリシーの作成
画面上部の”Auto Filing”から、”Copy Policies”を選択します。
設定値の全体像は以下です。
順番に設定していきます。
ポリシー名は半角英数のみ使用可能です。それ以外を入力するとエラーが出ます。また、作成後に変更することはできません。
条件設定
When:
”When”の部分で、メール内のどこと照合するかを指定します。全て変数で指定する必要があり、直接入力はできません。また、複数設定可能ですが、全て or で評価されます。
以下はできない書式の例です。
直接入力
”and”などの挿入
以上ができない記述の例です。今回は以下のように設定します。
- メールの件名
- 添付ファイル名
- 添付ファイル内のテキスト
(※エクセルファイルおよび、文章がテキストとして認識できる状態のpdfにて動作を確認しております) - メール本文
以上を照合対象としました。次に照合する文字列を設定します。
Matches with:
ここで照合する文字列を指定します。
ダブルクォートなどは不要です。正規表現でも記述可能です。
Store in:
他のルール設定時と同じ要領で、変数で保存先フォルダを指定します。ファイル名については、適用先ルールの設定がそのまま使用されます。
テスト用設定
以上のような要領でルールを作成していきます。今回は以下のように設定しました。
- メールの件名
- 添付ファイル名
- 添付ファイル内のテキスト
- メール本文
に、
パスワード
..書
という文字列が含まれていないかを照合し、
それぞれ、policy-matchフォルダ配下の、
TEST
書類
というフォルダに振り分けて保存されるように設定しています。なお、条件の複数設定は、”ADD CONDITION”をクリックしてください。
また、複数の条件を設定する場合は、適宜以下の設定を切り替えてください。
それぞれ、上記の場合、評価式と適合する文字列があったところで処理が止まる、全ての条件を評価してそれぞれ処理するという動作になります。
なお、下部にある”USE A DEFAULT FOLDER:”については、既存のルールに適用する想定のため、今回は指定しません。
適用前のテスト
TEST CONDITIONSを使用して、ルール適用前のテストを行います。
クリックすると以下のような画面が開きます。
文字列を適宜入力してテストを行います。
この場合は、”請求書”が”..書”にマッチするため、”書類”フォルダにコピーされることがわかります。なお、この例では、”RETURN ALL MATCHES”として設定しているため、以下の場合は2つのフォルダにコピーされます。
RETURN FIRST MATCHに変更した場合は、以下のように動作が変わります。
この場合”パスワード”がマッチした後の処理は実行されませんので、testフォルダのみにコピーされます。
保存と確認
テストが終わったらポリシーを保存します。
保存が終わったら、ポリシー名をクリックして設定内容を確認します。
ここまででポリシーの作成は終わりです。
既存ルールへの適用
アーカイブのルールを開き、in folder をクリックして、with copy policyを選択します。
表示が変わるので、適用したいポリシー名を選択したあとで、動作パターンを選択します。今回はアーカイブ側に抜け漏れを作らない要件だという想定で、and make a copy in を指定します。
指定が終わったらルールを保存します。
なおFusionルールの場合でも指定方法は同じです。
動作確認
以下の例で動作確認をします。今回はアーカイブですので、内部に送信した場合の動作を確認します。(Fusionルールと違い、ドメイン内のメールについてもアーカイブされます)
なお、上書き禁止設定をしている場合の動作です。
アーカイブルールは以下で、本文も添付ファイルも保存する設定です。また、コピーポリシーは”RETURN ALL MATCHES”で設定しています。
以下の内容で送信します。
エクセルファイルの中身は以下です。
送信した結果は以下のようになります。”RETURN ALL MATCHES”としているため、”パスワード”と”契約書”がそれぞれ評価され、以下のようにフォルダが生成され、それぞれ個別に保存されます。
”書類””test”共に設定通りに保存されていれば、動作確認は終了です。
おわりに
以上コピーポリシーでした。だいぶ前からある機能なのですが、日本語対応が完了するまで時間がかかりお待たせしました。適宜テストしてお使いください。次回は比較的軽めの記事になる予定です。それでは、けーすけでした。