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Notionをゴミ箱にしないために

みなさんこんにちは〜、運用支援チームの大友です。
アドベントカレンダーとしては10日目、私は2回目の投稿になります。

はじめに

みなさんGIGOって知ってますか?

Garbage In, Garbage Outの略語で、ゴミを入力するとゴミが出力されるという意味です。AIの文脈においてもよく使われますね。

生成AIを活用することが企業としても当たり前の時代になってきています。
しかし自社の情報をもとに生成してもらうとき、インプットの質が低い、もしくは量が少ない状況だと、AIからのアウトプットも質が低いままです。Notionは情報の一元管理をする場所だけではなく、Notion AIも含めて活用することで更なる価値が生むことができます。

今回は、GIGOを避けつつNotionを活用する、をテーマに機能をご紹介します。

重要事項

今回一番”Garbage(ゴミ)”になるのは、推測で書かれた情報になります。
後述するユースケースでは情報の整理などをメインに例を出していますが、正確ではない情報をNotionに置かないことを前提にしています。
Notion AIでは権限があれば隅々まで確認できちゃいます。
嘘や推測の曖昧な情報でもインプットしてしまうので、ここは注意しましょう。

Notionの階層構造とデータベース

最新のファイルがどれかわからないって話よくありますよね。
お客様からもよく聞きますし、私自身もたくさん身に覚えがあります。
GIGOの原因として、ファイル管理が煩雑になりファイルが先祖返りしてしまったり、古いファイルと新しいファイルが同時に存在することで、AIが古い情報をインプットしてしまうことが考えられます。

そこで階層構造とデータベースの機能を使ってスマートに解決していきましょう!

みなさんが普段使われているWindowsエクスプローラーやGoogleドライブでは、部署やチームごとにツリー上の階層構造を作って管理していると思います。
しかしこういった階層構造は正解が一つではない場合が多いです。使う人や場合によってベストな構造ではなくなることも多々あります。

例とともに見ていきましょう。

シチュエーション

A社との契約書を保存したいが、営業部と法務部がそれぞれで管理したい

各部署のフォルダが分かれているため管理が難しくなっています。
以下の2通り対応が考えられますが、全契約書にこんな運用するなんて考えたくないですね。

  • 同じファイルをそれぞれに置く(二重管理)
  • 片方にコピーやリンクしたファイルを置く

このシチュエーションの問題点は、ファイルの保存と管理が同じツールで行われていることです。

これがNotionだとこのように解決されます。

Notionでの解決法

契約書のマスターDBを作り、全ての契約書を保存する。
それぞれデータに「営業部」、「A社」というタグをつける。
以下のように部署ごとにビューを作成し、見たい情報だけを表示する

  • 営業部のページ:「営業部」タグのついたファイルだけ自動で表示する
  • 法務部のページ:全ての契約書を一覧表示する

Notionの場合、ファイルの管理だけを切り離して行います。
マスターDBに全契約書の情報(保存場所含む)を載せ、各部署のページでは、見たい情報だけ見れるようにセットします。マスターのデータは常に一つのため、バージョン管理や編集はマスター以外触る必要ありません。また、部署以外にA社の情報だけみたいなどその時の要望に応じて柔軟に対応可能です。

実画面はこんな感じ。これらをそれぞれのページに貼り付けて完了です。

こちらはA社に絞ったビュー

Notionは何を見せるか整理されていることが重要です。構造とデータベースの機能を駆使して理解しやすいページを作っていきましょう。

ブロックについて

次はページの構成要素であるブロックについてです。
ブロックによる構造化を進めることで、人やAIが理解しやすい情報の整理されたページになります。
全てのページはこのブロックで構成されており、先ほど紹介したデータベースもこのブロックに含まれます。Notionのブロックはレゴに例えることができるように、積み重ねて形を作り、そのあとも簡単に組み合わせを変更できます。

ブロックの特徴

  • 柔軟なレイアウト:ブロックを自由に組み合わせて好きなページレイアウトを作れる
  • 高い視認性:文字やブロック自体の色やフォント、サイズを変更することでパッとみで理解しやすくする
  • 直感的な操作感:ドラッグ&ドロップだけでブロックを簡単に移動できる

主要なブロックタイプ

  • テキスト系:見出し、引用、Markdownなど
  • メディア系:画像、動画、ファイル添付、リンクの埋め込みなど
  • データ系:表(テーブル)やデータベースなど

Notion AIにいろんなブロックを紹介するページを作ってもらいました。

他にも私が便利と感じたのはMermaid記法ですね。AIに作りたいものを指示してそのまま表示してもらえるのも楽です。

ブロックタイプを駆使すれば、あらゆる情報をNotionに格納、整理することができます。種類が多いので、これらは使いながら慣れていきましょう。

💡過度なブロック量の配置に注意

頭の中を簡単に表現できるので楽しいんですが、1ページあたりの情報は増やしすぎないようにしましょう。視認性が下がってしまうこともありますが、データベースなど負荷の高いものを配置しすぎるとページ自体が重くなってしまうようです。

公式にもパフォーマンスの最適化について記事がありますのでご確認ください。 https://www.notion.com/ja/help/optimize-database-load-times-and-performance

最後に

Notionは一回ゴミ箱になると元には戻せません。
ゴミを置かないようにルールを作成することが、快適なNotion生活の第一歩です。今後のアドベントカレンダーの中ではルール作りにもまた触れていくので、気になった人は要チェックです!
それではまたー

ともしゅう

運用支援チームのともしゅう(大友)です。趣味はアカペラ、筋トレ、魚を捌くこと、ゲームなどなど。気になったら何でもやってみる派です。ペットはカナヘビ。