はじめに
どーもみなさんこんにちは。ねもてぃです。
みなさん、WWDC(Worldwide Developers Conference) 2026はもう見ましたか?毎年開催されているAppleの開発者向けイベントですが、Appleデバイスの管理に関するアップデートもここで発表されています。
今年、自分が視聴して一番インパクトがあったのが「Platform SSOのアップデート」でした。まだ見てないよ!という方は他にも色々なアップデートが発表されているので目を通しておくと良いと思います。
- WWDC26 セッション: What’s new in managing Apple devices
- Intro to What’s New for IT at WWDC26
- WWDC26 identity integration updates
これまでmacOSのログイン認証をEntra IDやOktaといったIdPに寄せたいと考えるとき、定番ソリューションのひとつがJamf Connectでした。
Platform SSO自体は2022年のWWDCにて発表されましたが当時はまだIdPの認証情報を元にしたアカウントの作成などJamf Connectじゃないとできない機能も多くありました。
しかしながら、Appleはここ数年Platform SSOの強化を進めており、WWDC26ではこの流れがさらに加速しました。macOS 27では、Platform SSOに対してWebベース認証、QRコードサインイン、Touch IDの必須化、そしてFileVaultの解除まで含む認証フローの強化が案内されています。
と、なると気になるのがこれです。
「で、Jamf Connect、まだ使うべきなの?」
今回はこの問いに対して、Jamf ConnectとPlatform SSOにおいて、何が置き換わり、何がまだ残りそうかを整理してみようと思います。
なお、Jamf Connectには現在ZTNAなどの機能もありますが、本記事で扱うのはmacOSログイン時のIdP連携、ローカルアカウント作成、パスワード同期といったJamf Connect Basicの機能を範囲とします。Jamf Connect ZTNAを含むアクセス制御やネットワーク保護の話は考慮していません。
Platform SSO is なに
Platform SSO(PSSO)は macOS 13 Ventura で登場した Apple 純正の認証フレームワークです。従来の SSO Extension(SSOe)が「アプリやブラウザの認証を IdP に委任する」ものだったのに対し、Platform SSO はその仕組みをログインウィンドウまで拡張しました。
ユーザーはログイン時に IdP(Okta や Microsoft Entra ID)の資格情報で認証し、その後はアプリやブラウザへの認証が自動で通るようになります。Secure Enclave を使ったフィッシング耐性のある認証も選択肢に入っています。
~AIに聞いてみた~
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概要
プラットフォームシングルサインオン(プラットフォームSSO)を使用すると、ID管理デベロッパは、ユーザが設定アシスタントでMac上の組織のIDプロバイダ(IdP)アカウントを使用して認証できるようにするSSO機能拡張を構築できます。以下の点を考慮して、プラットフォームSSOをほかのSSO機能拡張と組み合わせることができます
機能プラットフォームSSOは以下の機能に対応しています:
- 自動デバイス登録中にプラットフォームSSOを有効にして実行し、登録を認証し、管理対象Apple Accountでサインインし、ローカルユーザを作成します。
- ネイティブおよびWebアプリでシングルサインオン操作を提供します。
- 「システム設定」でプラットフォームSSOの状態と登録の詳細情報を確認できます。
- ローカルユーザアカウントのパスワードをIdPと同期し、ログインポリシーを定義します。
- IdPアカウントのグループアクセス権を定義し、ユーザがネットワーク専用IdPアカウントを使用することを認証プロンプトで許可します。
- IdPアカウントからの資格情報でログインするときにオンデマンドでローカルユーザアカウントを作成します。
- 共有Macコンピュータで一時的にログインするゲストユーザにIdP資格情報で対応します。
~Apple 公式ドキュメントページ macOSのプラットフォームシングルサインオンより~
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ざっくり言うと、Apple純正のIdP連携機能ですね。(雑)
- Macへのログイン
- 画面ロック解除
- IdPへのサインイン(SSOおよびMFAなど)
- IdPの認証情報を元にしたローカルアカウントの作成や同期
などの要素を、Apple標準の仕組みとして整理し直していく流れの中心にあるのがPlatform SSOです。
従来は、このあたりのギャップを埋めるためにJamf Connectのような製品が重要な役割を果たしてきました。一方でAppleは、Platform SSOを段階的に強化することで、「Macのログイン認証だけ他サービスと別」になってしまう状態を、できるだけ標準機能で吸収しようとしているように思います。
ただし、Platform SSOは単体で完結する機能ではなく、接続するIdP側がどこまで対応しているか、そしてMDM側でどこまで適切に配布・構成できるかに依存するという点に注意が必要です。
そもそもJamf Connectが解決してくれていたもの
Jamf Connectはもともと、Platform SSOが存在しなかった時代にmacOSのログイン画面をIdPの認証に置き換え、ユーザーが迷わないようにするために生まれたツールです。主な役割として下記が挙げられます。
- macOSログイン画面でのIdP認証
- ログイン時MFAの実装
- IdPの認証情報を元にしたローカルアカウント作成
- ローカルパスワードとIdPパスワードの同期
※ macOS 26にてPlatform SSOのSimplified Setup(自動デバイス登録時からPlatform SSOを有効化する機能)が登場したことで、MFAを除いて上記機能はPlatform SSOでも概ね対応できるようになっています。
それ以外のJamf Connectの機能として、
- オフラインMFA
- ローカル管理者権限の昇格/剥奪(一時的な付与等含む)
といったものも挙げられるかと思います。
WWDC 2026でPlatform SSOはどう変わったのか
今回のWWDC 2026で個人的に大きいと思ったのは、「Platform SSOでできることが大幅に増え、認証体験がかなり強化された」ことです。
WWDC26のセッションでは、macOS 27において以下のような強化が紹介されています。
- Webビューを使ったIdP認証画面の表示
- ログインウインドウおよび画面ロック解除で、Webベース認証が利用可能に
- QRコードを使ったパスワードレス寄りのサインインにも対応
- Touch IDを組み込みの第2要素として必須化できるように
- FileVault解除のプロセスでも同じ認証フローを利用できるように
- オフライン認証もサポート
Jamf Connectの役割はもう終わりなのか
んー正直なところ、今回発表されたPlatform SSOのアップデートが実装され使えるのであれば、Jamf Connect Basicの機能において役割を終えることになる、と言ってもいいのではないでしょうか。
ただ現時点では「まだそう言い切れない」というのが実際のところです。
というのも、実際にPlatform SSOの機能が使えるようになるのかどうか、は「IdP側の対応状況に依存する」からです。
Platform SSOが使えるかどうかはIdP側の対応状況に依存する
Apple 側が Platform SSO を強化しても、実際にその機能が使えるかどうかはIdP側の対応に依存します。
実際に現時点でPlatform SSOに対応していると言えるIdPはEntra IDとOktaぐらいですし、これらが使い物になるようになったのもAppleの発表から2年ぐらいかかった気がします。
そのため、WWDC26 セッションでも、各IdPベンダーが対応していく前提で話が進んでいますが、リリースから2年ぐらいかかってもおかしくないのでは、と思っています。
なので、
- 使っているIdPがPlatform SSOに対応しているか
- 利用できる、対応している機能の範囲はどのレベルか
- そのサポートが一般提供レベルなのか、限定的なのか
- 運用に耐えうるレベルまで成熟しているか
などを鑑みると、すぐにでもJamf Connectがお役御免になる、ということはないのではないでしょうか。
Platform SSOの採用を考えたいケース
逆に、これからの設計でPlatform SSOを見たほうが良さそうなケースを挙げてみます。
- Apple 純正の流れに寄せたい
- 使っているIdPがPlatform SSOに対応している
- Touch IDを認証フローに組み込みたい
- FileVault解除まで含めて一貫した体験を目指したい
特にWWDC2026で発表された、Web ベース認証やTouch ID必須化、FileVault 解除対応まで入ってきたのはかなり大きいです。
「ログイン画面の体験が悪いしMFAが使えないからJamf Connectを選ぶ」という判断は、今後かなり減っていく気はしています。
むしろ、FileVault解除時にJamf Connectは利用できないのでPlatform SSOの方が使い勝手が良くなる可能性が高そうです。
まとめ
と、いうわけでWWDC26のアップデートによって、Platform SSO はかなり実用的になってきました。
- IdPの認証情報を元にしたアカウントの作成
- Webベース認証(MFA含む)
- QRコードサインイン
- Touch ID必須化
- FileVault解除まで含む認証
- ローカルアカウントの権限管理
- 各サービスへのSSO
ここまで揃ってくると、Apple は「MacのログインにおけるIdP連携は外部ツールで補ってください」という姿勢ではなく、「標準機能でやりましょう」という段階に入ってきたように見えます。
とはいえ、今すぐJamf ConnectをやめてPlatform SSOに移行できるか、というとそうは問屋が卸さない、と言うのが現時点かなと思います。
私事ではありますが、Jamf Connectが国内に展開される前から触り、普及に努めてきた身としては少し寂しい思いもあったり・・・
なにはともあれ、果たしてIdP側の対応はいつになるのか?これのアップデートを受けてJamf社はどのように捉えるのか?などなど引き続き要チェック!というところですね!
それでは!





